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bk1に「素晴らしい新世界 〜或いはSFと戯れる日々〜」というまだ手に入るSF本についてのコラムを書かせていただきました。第二回目の「レイ・ブラッドベリとハロウィーン」もアップロードされました。第三回「えっ、こんな本も読めるの?!〜久保書店「Q-TブックスSF」」、そして第四回神月摩由璃『SF&ファンタジー・ガイド摩由璃の本棚』、第五回ぼくがSF本コレクターになった経緯がアップされました。古典を読みたい方はこの機会を逃さずに!ご意見ご感想をお待ちしております。
復刊ドットコムに「夢の国のリトル・ニモ」の復刊をリクエスト。ご協力お願い致します。
したので復活。Ottawaからこんにちは。よくトロントと間違えられる(トロントはオンタリオ州の州都)カナダの首都Ottawaですが、なかなか不思議な感じの街であります。意外と街がでかい。とりあえず夏の間は天候もいいし、すごしやすい街です。
今年は音楽の祭りが盛んでBluesFestというブルースのフェスティバルが今週の15日まで開催。James BrownやM.C. Hammerなど有名なミュージシャンが多数参加するお祭りです。ぼくも先週末カナダ人といっしょにBlue RodeoのCoolな音楽を聴いてきました。Crappin', Groovin'といった賑わいで、なかなか面白かったです。夜のダウンタウンのオタワは怖かったけど。また来週より、OttawaJazz2000というジャズのフェスティバルが始まります。といった感じで文化面では優れた街だと思います。
現在Carleton UniversityのResidenceに夏の間滞在して、9月より学ぶことになるUniversity of OttawaのESLコースに通っています。英語の発音がawfulなため、かなり苦労しています。聞き取りは慣れてきているのですが(でも早口になるとだめ)、しゃべれない。現在同じ階にいるカナダ人の学生たちと知り合いになって、極力会話の練習中。
バスのシステムがユニーク。一回あたり180円程度とほぼ日本と同程度の価格水準なのだが、ある時間までは何回でも乗換えが可能。またバス網が市内の全域に広がっていて、バスの定期があればオタワ市内を観光できます。またOttawa RiverをはさんですぐにQuebec州側のHullになっていて、フランス語圏に。同じカナダでもこう違うと不思議なものがあります。なのでESLには英語を学びに着ているFrench-Canadianの学生が結構いたり。
とにかく何でもデカい。ちょっとしたものを買おうとすると多すぎる。甘いお菓子は甘いし、砂糖もたっぷり。これじゃあ太るわけだと思った。いささか日本の食べ物が恋しい今日この頃。
まだうまくしゃべれない>俺。先日もロイヤルバンクの支店に出向いた際に、受付の女性がしゃべっているスピードについていけなかった。最近はある程度までは何とか凡そわかってきた感じだったのだが……。
ESLのOutingで先日はParliamentの見学をした。Parliamentは1859年から1866年の間に建設された由緒ある建物で、1916年に火事によって一旦焼失。その後再建され、現在にいたる。建物自体はゴチック風で、実に格式が高い。なんというか日本の国会議事堂とは違った趣がある。荘厳という雰囲気がぴったりな建物であります。
University of OttawaのESLのコースはとてもユニーク。外部からゲストスピーカーを呼んだり、オタワで、個人ではなかなか入れない場所にグループで見学する。社会科見学といった趣なのだが、カナダの政治システムや社会システムを知る上で参考になる。先日エクストラで行ったHullにあるCanadian Museum of Civilizationは歴史の若いカナダが自国の歴史のすべてを紹介している場所。
幸い自分のいるクラスは年齢層が比較的高く、まじめな学生が多い。日本人は日本政府から派遣された英語教師の方が二人とアメリカの大学入学を目指して勉強中の青年、ぼくの4人。そして面白いのはサウジアラビアからきた学生。彼はUniversity of Ottawaで生物学のPh.D.コースにこの秋入学するのだが、とにかく貪欲。発言も多いし、専門知識もあるのでなかなか面白い。ただtとrの発音がわかりにくく早口なので何を言っているのかわからないときがあって、hearing能力の不足を痛感する次第。ほかにもFrench-Canadianの心理学専攻のUniversity of Ottawaの女子学生とか、秋よりハーバード大学の国際関係のマスターに入学する女の子とか、人種は比較的分かれた感じ。大半の人たちはTOFELの勉強に力を入れていて、エキストラにコースを取っている。よく話すのは韓国人のJames。彼の英語は実にFluentで一ヶ月半でここまで成長したとは思えないほど。ぼくもこうなりたいものである。
Carleton Universityの寮生活もようやく起動に乗ってきました。以前は不安で眠れない日もあったし、冷房の調節の仕方がわからずひどい目にあいそうでしたが何とか乗り切りました。
今日はRideau Street沿いにある大きなBookstore, Chaptersに。ここはUniversity of Ottawaの近くにあって、一度は行ってみようと思っていたのでした。日本の巨大書店にはかなわないけど、結構店内は本が豊富。ちょうど夏の在庫一掃セールで、痛んだ本や古びた本、在庫余剰の本が最大75%Off。こりゃいいですな。またStarbacksが入っていてコーヒーを飲みながら図書が閲覧可能だし、育児室もある。こういう部分が日本と違って面白い。まさに映画"You got mail"の世界。流石にScience Fiction & Fantasyの棚も充実していて、結構じっくり見ていました。ソウヤーさんの本もありました。英語になれるためにDELRAYのDISCOVERYの新人の本を二冊ほど購入。ほかの棚を見てみると、なぜかブライアン・ラムレイのホラーがたくさん。なぜだろうか……?全体的に本は高いと思う。GSTとPSTを含めると1000円ぐらいになるので。
Outingでとった写真とか。
Carleton UniversityとかUniversity of Ottawaの購買部を見ていると、結構ユニークなシステムがある。日本でも導入してほしいなと思うのは、教科書の中古販売。利用し終えた学生のテキストを定価の半額から4割ぐらいで売る。こちらでも専門書は売れないので、非常に高い。
一般の本屋でもテキストの類はほとんど置いていない。こちらは再販制度がないので、時価販売が可能。なので先日も書いたように75%オフという在庫の叩き売りができる。その代わり本が消えるサイクルは日本以上に早い。そう考えると日本の巨大書店の品揃えの豊富さに驚かされる。
こちらにきてわかったのは、Amazon.comがなぜ爆発的に発達したのかということ。まず書店に行っても専門書はおいていないし、有名な作家ならばともかくもちょっとしたハードカバーでも1冊か2冊しかおいていない。仕入れた分がそのまま損失になる可能性があるので、あまり仕入れていない。手軽に注文が可能で、品揃えが豊富なオンライン書店が発達するのも納得する気がする。日本の場合、カナダやアメリカとはまたちがった理由でオンライン書店が利用されているような気がした。
古書店はジョン・ダニングやゴールドストーン夫妻の世界。けばけばしくて劣化の激しいペーパーバックの類はあまり置いておらず、ハードカバーが中心の品揃え。専門書についても下手をすれば新刊書店よりも豊富で安く手に入る。ぼくが入ったのはUniversity of Ottawaの古書店。もしかすると探している専門書があるかなと思い、見てみた。規模的には日本の古書店よりも小さく、こじんまりとしている。でも整理が行き届いていて、本のコンディションと値段はほぼ妥当だと思う感じ。ダウンタウンの方には古書店が4、5軒あるのだけれども、バスを下車するのも面倒なのでスルー。もうちょっと余裕ができたらよってみようかなと思う。
といっても本ではなく、ランニングシューズ。流石に高かった。常日頃、広い道路と緑あふれるキャンパスを見ていて「は、走りたい」と思っていたのだった。ついに我慢しきれなくなって、Rideau Centerという巨大なショッピングモールへ。ここで大半のものが手に入るので、今回はスポーツショップでお買い物。店員は至極親切だったのだが、後半押し売りのセールスのように、「これもどうだ、あれもどうだ。」「ジョギングをするなら、これも買っていったほうがいい」(笑)てなことを言われつづける。まあこちらの英語が下手だったのでいいカモだったと思われたのか。英語がわからない日本人のふり(彼の言っていることは大体わかる)をして、「あー、これだけでいいっす」みたいな感じで乗り切る。買ったのはシューズとトレパン、ランニング用のシャツ。何だかんだいって、結構なお値段となってしまい、来月のクレジットカードの請求が恐ろしいのだった。食事はそこの1階のレストラン。寮の食事とは雲泥の差だった。でも2品頼んだのでちょっとした額に。鳥のパテとカレー粉ベースで炒めたマレーシア風飯を食べた。寿司とかも人気みたいで、結構売れていたみたい。
たまに街中を歩く人たちを見ていると面白い。ほとんどの人たちがラフなかっこ。背広を着ている人はあまり見かけない。あと目立ったのは割とタトゥーをしている人が多いということ。これで強面のお兄ちゃんだったときには、やっぱり避けます。白人はガタイがいい。あとわりと皆さん、あっけらかーんとしている。服装もあんまり気にしていなくて、日本人のように体型を気にした服装選びなぞというのはほとんどない。なのでたまに唖然とするような服装をした女性がいたりして、目のやり場に困ったり。男性でも上半身裸で街中を闊歩しているおじさんがいたり。結構びっくりした。
あとこちらでは異様な種類の健康雑誌がスーパーに置かれています。だいたい表紙はさわやかなマッチョ男性かナイスバディな女性。男性の場合、「こうしたらマッチョになれる!」といった雑誌の類の方が多い。女性の場合はまあ日本と同じかな。それにしても皆さんよく食べます。これじゃあ何もしないと太りますね、確実に。
ああ、Kashibaさんの日記じゃないけどプーさんがたーくさん。もしかしてここはプーさんの世界か?
なんとなく寓話が読みたくなったので、ウィリアム・コッツウィンクル「山の近くに来た熊」を読んだ。面白かったので、さくっと読めてしまった。ポストヴォネガットガットJrか?
アーサー・ブラムホールはMarine大学の英文学教授。研究休暇を利用して、心血を注いだ小説を書き上げた。「運命と欲望」と名づけられたその本は、まさかの火事に備え、大切にブリーフケースに入れられ、木の下に埋められた。そしてその原稿は次の日には出版社に持ち込まれ、日の目を見る予定だった。
ブラムホールは次の日、木の根元を掘り起こしてみた。どこをどう探してもブリーフケースに大切にしまったはずの原稿が見当たらないのだ!必死で原稿を探すブラムホール。でもない。人生とはそんなものだ。
というのも実は、ブラムホールが原稿を埋めているところを目撃しているものがいた。一匹の常にはらぺこの雄熊だった。きっとあの男は何か価値のあるものを埋めたに違いない、きっとパイだろうと思った熊はとりあえず掘り起こしてみることを決める。ところが出てきたのはなんだかわけのわからない代物。でも男の様子からきっと価値のあるものだと思い、とりあえず自分のねぐらへとブリーフケースを持っていくことにした。
と物語は急展開。
熊はとりあえず夜更けを狙って、ショーウィンドーに飾られた服を拝借する。「うん、いい男だ」と自分の服装に満足した熊はねぐらに戻って、早速ブラムホールの原稿を見る。なんとこの熊、人間の言葉がわかる天才熊だったのだ!
運命と欲望という題名に満足した熊はこれを天からの授けものということにして、ペンネームを考える。自分のテーブルに食べカスのジャムのビンがあり、ラベルに「Half-and-Half Jam」と名打たれているのにインスピレーションを得て、ペンネームをハル・ジャムとする。こうして偉大なる作家ハル・ジャムが誕生する。
ハル・ジャムはとりあえず出版社に拾った原稿を見せる。彼の原稿をいたく気に入ったエージェントは彼のただならぬ風貌(それは彼が熊だからだ)と感嘆すべき内容の原稿を見て、出版契約を取り結ぶ。こうしてハル・ジャムは新人作家として、そして山盛りの蜂蜜を手に入れることができたのだ。彼はまさにヘミングウェイの再臨と思われたからだ。
こんな感じで物語は進む。原稿を失ったブラムホールの苦悩と天性の勘で人間社会に溶け込む熊(ハル・ジャム)の成功物語が見事なコントラストを成して、飽きることなく読むことができた。また言葉遊びもコッツウィンクルらしく要所要所にうまく配置されている。とくに面白かったのが、Titleのもつ意味。次回作(彼は原稿が木の下に埋められているものだと思っている。それは彼が熊だからだ。)に困った彼は、新聞広告を見てTitleを購入する。お分かりの人はもうおわかりだろうが、彼は35000ドルという破格の値段で卿になる。原稿のタイトルを買うはずが称号を買ってしまったという話とか。
久々に不条理な物語を読んだ。熊にとってはなんともうらやましい話なのだが。でもそれは熊だからそんな成功を得たのであり、熊でなければこの物語は成立しない。彼が熊だからこそ、読者は笑って読むことができるのであり、寓話という形で仕上げることによってコッツウィンクルはどこか社会に対して冷めた視点を提示したのではないかと思っている。英語も一部を除けばそんなに難しくないので、興味のある人はぜひどうぞ。
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ESLのクラスのOutingでNational Arts Centreを見学した。劇場の中は想像以上に広くて、ユニークなつくりだった。劇場自体がhexagonで、ちょっとした小部屋も大半がhexagonという面白い形をしている。今まで来たactor,actressらの写真・サインが掲げられていて、日本の山海塾なんかも招待されているみたいで面白かった。学生は安い値段ですべての催しものを見ることができるとのことで、早速会員になることにした。バレエ、クラシックなど、多数の催し物が予定されているので、秋からが楽しみ。(といってもそんなひまはないだろうけど)。
その後、カナダでは有名な役者のPierre Braultとお会いした。氏は現在、1868年オタワで起こった血なまぐさい暗殺劇Blood on the Moonという一人芝居をしている。生徒からの質問にも気さくに答えてくれて、とても面白い人でした。一人芝居なので、声や態度を変えたり、当時の文法の言い回しでしゃべったりしなければいけないということが印象的だった。実際氏は証人として呼ばれたFrench-Canadianの男のアクセントでしゃべったり、劇の雰囲気を伝えてくれました。たぶんクラスで見に行くことになるので、楽しみ。
その後、文部省の派遣でOttawa Uのクラスをとっている英語の先生に日本食の売っている店を教えてもらった。韓国の食材と日本の食材を売っている店で、十分にあったのでとりあえず安心。
Carleton Universityに戻って、10階で知り合いになったカナダ人の大学生たちと食事をした後、彼らについてJeux de la Francophonie2001へ。これはフランス語圏の国々が集まって、オリンピックのようなことをするというイベント。そのメンバーやボランティアが現在Ottawa Uに集まっていて、なんとなく多国籍な感じ。会話は当然のごとくフランス語。で、彼らと一緒に見たのはBasketBall。カナダ−ケベックとフランス、カナダ全体対モロッコという組み合わせ。入場料は16ドルで、再入場可能。試合はフランスが勝利。カナダ人の隣人は他のルームメートと5ドルをかけた戦いをしていたのだが、彼は敗北。
その後、明日トロントに戻るというトロント大のフランス語専攻の学生の送別会。初めて入ったPubは雰囲気がよくて、店員のサービスも満点。ギターや楽しげな会話が飛び交い、いい感じでした。ぼくも騒音の中、いろいろと彼らの話を聞いていました。騒音だったため、かなり聞き取れなかったのですが、大雑把にはわかってきたので、あとは慣れだなと思いました。発音はとりあえずESLの先生に頼んで矯正してもらうつもりではあります。
金曜日の午後は授業がないので、ぐるりとあたりを回ってみた。オタワは割と古本屋があるみたいで、この日は3件見つけた。二軒はBank St.のあたりにあって、割と大きめ。もう一軒は小さ目ながらも、英文学関係が強そうな感じだった。なんとなくペーパーバックの棚を見ていたら、数冊気になった本があったので購入。どれも割と薄めなのですぐに読めそうでうれしい。
見かけた限り、ペーパーバックは大体3ドルから4ドルで、400円ぐらい。ぼくが買ったファーマーのペーパーバックは1971年発行のACEのやつ。他に見かけたのがディレイニーのACEダブル版の『アインシュタイン交点』とか。でもとりあえず翻訳がない本を中心に買ってみた。現在購入したファーマーを読んでいるが、なんか昔懐かしい異世界ファンタジー的でいい。しかし読むペースが速くなったのは、英語になれてきたからかも。日本語の本はこちらに来てから読んでいないし……。
こちらの古本屋もやっぱり日本の古本屋とほとんど同じ感じ。見ていて飽きない。機会があったら古本屋の写真も撮ってみたいと思います。
成りゆきで、近くにいるスペイン人の弁護士(彼はESLで英語を学んでいる)とメキシコ人の大学生と一緒に夜のオタワへ。面白い体験をしてきました。というか、ラテン系の人たちの行動様式って面白い。日本人と違って彼らはとにかく女性に対して積極的というか貪欲。この世の中に美しい女性がたくさんいるのだから、積極的にアタックしろ!というのが彼らのポリシーらしい。で、現地の女性と仲良くなって英語を学ぶのが一番楽しいのだというのが面白い。土曜の夜のオタワの街は若者で賑わっている。女性は気合が入った格好(ジュリアナ東京的というとわかりやすいかなぁ?)、男性は割とラフな格好。ダウンタウンに出たときに、彼らはすでに女性を品定めして、戦略を練っていました。夜のオタワは猥雑な雰囲気ではありますが、安全。
で、突然ディスコに。この年になって初めてのディスコで、またそれもカナダ(笑)。年齢チェックを受けて、中に入ると凄まじい興奮の嵐が!若者たちが踊り狂い、店内の外側ではまったりと女性をくどく男性たちが。こりゃすごい。女性を口説くほどの甲斐性のないぼくは、スペイン人たちの口説きのテクニックと若者たちの行動を見ていました。1時間もすると、オタワ大の女学生3人と仲良くなってディスコでサラサを踊っていました。その手際のよさに唖然。とにかく積極的。ぼくはまあ横でニコニコしながら(ああ、日本人だよ)話を聞いていました。まあ英語の勉強にはなりました。基本的にどこの国でも若者たちが集うところは同じだということ。こちらは単一ではなくて、いろいろな人種がきているという点が違うということでしょうか。
しかし笑えたのが女学生たちの断りの仕方。「私たちはレズビアンなの」(爆)と彼らは言われたそうで、常にタブーの4文字を呪詛のように唱えていたのが印象的でした(笑)。そのまま彼らと一緒に夜のマクドナルドで話をして、寮に。たぶんもうよほどのことがない限り行かないでしょうけど、貴重な体験をしたと思います。
朝と夜で学食のような場所で食事をしているのですが、ここでいろいろな人たちと会話をすることができるので、積極的に活用している。日本人もたまに見かけるが、日本人同士でつるんでいるので近寄っていない。ぼくの場合、サウジアラビアからきている英語の教育家とゲームにやたらと詳しいカナダ人の学生、カールトン大学の学生、クィーンズ大学の学生、サマージョブにきている学生、ブラジルから来た法律の先生とかと話をしている。ここの会話からカナダの現状を知ったり、こちらも日本の現状を話したりと有益な会話が成立しているように思えます。どの人種でも意思疎通をするために使わなければならないのは英語。やっぱり英語は重要だなとつくづく痛感しました。
なんとなく気分的に、異世界を舞台にした娯楽SFを読みたくなったので、フィリップ・ホセ・ファーマーの「イシュマエルの風くじらたち」を読んでみた。ぼくの買ったACE版の表紙は一番左。一番原書の内容を伝えていると思う。でこんな感じの話。
イシュマエルは捕鯨船で働く若い男。彼は難破船の唯一の生き残りだった。運良く彼はレイチェルという名前の船に助けられて、そこで見張りをすることになった。ところが彼はセント・エルモの火−それを見たら、当該の船は難破するという現象−に遭遇してしまう。船長の問いに嘘をつくイシュマエル。そんな嘘もむなしく、船はとんでもない現象に巻き込まれてしまう。沈黙が訪れたその後、船は虚無へと落下していったのだ!
落下していく船から運良く逃れたイシュマエルは膀胱のような浮遊生物につかまり、一命を取りとめる。彼が見た世界は異様なものだった。終末期の赤く巨大化した太陽と沈んでしまった月。干からびた海、浮遊する奇妙な生物たち。巨大な膀胱のような浮遊生物、サメのような空飛ぶ魚たち……そして空を浮遊する巨大な鯨たちが闊歩する奇妙な光景だったのだ!
運良く死をまぬがれたイシュマエルは無事地面へと着地に成功する。干からびた海と奇妙な植物たち。一部の器官が捕食者として働く不思議な植物たちと想像を絶するような生き物たちが生息する森を目の当たりにする。喉の渇きを癒そうとイシュマエルは生き物たちが行ったように水分を補給する。ところがその水には麻痺成分が含まれていたのだ!麻痺して体が動かなくなってしまったイシュマエル。そんな苦境を助けたのが可憐な少女ナマリーだったのだ。彼女は偉大なる都市の出身、巫女のような存在。船乗りたちの幸運を祈るために一緒に捕鯨船に乗っていたのだ。ところが彼女の乗っていた捕鯨船は運悪く落下したレイチェル号と接触、彼女だけが生き残ったのだ。ナマリーによれば彼女の住む偉大なる都市に災厄が訪れたという。紫色の怪物が襲いかかり、都市は壊滅してしまったという。そんな状況のもと、彼らは滅び去った都市へと長いたびをすることになるのだが……。
ジャック・ヴァンスの『終末期の赤い太陽』(久保書店QTブックス)を意識して書いたものと思われる、ファンタジー要素の強いSF。登場する生き物たちはジャック・ヴァンスのグロテスクでエキゾチックな生物と似ていて面白い。空飛ぶ鯨と空とぶ捕鯨船という雰囲気はまるで『スモーク・リング』の表紙のよう。船が落下するシーン他、後半の捕鯨の荒々しさはハーマン・メルヴィル『白鯨』へのオマージュといえましょう。後半部はお決まりのパターンで、リイ・プラケットの『リアノンの魔剣』(ハヤカワ文庫SF)を彷彿させる。時代を考えれば陳腐さは否定できないのだが、グロテスクな終末期の地球をヴァンスとは違ったアプローチで書き上げたのは見事。
これから家探し。英語が多少話せるようになってきたとはいえ(発音は駄目なので、ずうっとこれから練習を続けますが)、電話はなかなかシビア。オタワの住宅は需要と供給がほぼ一致していて、空き率も低いので苦労しそう。今日日本人が集まっているという日本食品店に出向いて話をしたら、オタワには1000人ぐらい日本人がいるのではないかというとのこと。思ったよりは多いようだ。
しかし英語は難しい。到着した当初よりかはましになってきたとはいえ、つらいよなぁ。