魔法の本棚
買書記
書物の帝国

買書記2000年5月


5月3・4日

 SFセミナーに行ってきました。昼の部の詳細なレポートは他のサイトでも見られると思いますので、夜の部の合宿での出来事をメインに記したいと思います。

 セミナーの合宿企画は「巽孝之さんと語る」「ネットワークのSF者たち Returns」「オークション」の三つに参加しました。中間の時間帯は、洋書レビュアーの方々と未訳長編についてお話を伺いました。特に今回、加藤逸人さんとじっくりと洋書の読み方や未訳の長編について加藤さんご自身の経験を交えての具体的な方法論を含めたお話は眼から鱗が落ちる思いでした。山岸真さんからは、河出書房新社から出る予定のSFのアンソロジーのお話を伺いました。山岸さんによれば、幅広く作品をセレクトしたアンソロジーだそうです。全部で6冊程度になるそうです。

 「ネットワークのSF者たち Returns」の結末にぐったりしてしまいました。小浜徹也氏の「特別エッセイ20年目のSFセミナー合宿」について小浜徹也氏の真意を問いただすような形になってしまい、「ネット書評の効用」などについての議論が立ち消えになってしまったのが残念でなりません。まあこのことはこれで、よしとしましょう。全体的にメインとなった議論が終始小浜氏の声の大きさで、議論がループしていたのが印象的でした。この件については、ヒラノマドカさんの5月4日付けの日記に詳しいので、そちらを参照してみてください。ぼくが聞いた範囲で記憶していることを記すと、小浜氏はこのエッセイで波風を立てることを意図していたそうで、それに対する反響に対する返答はオフラインで行うという変な状態にありました。そういう波風を立てる行為をしていながら、返答をネットではしない、という小浜さんの態度には疑問を感じました。いたずらに不安と不快感を煽るものだと思うのですが、いかがでしょうか?第二掲示板を意見交換の場として提供しますので、この企画に参加した方はぜひご意見などをお聞かせくださると幸いです。

 オークションの方は全体的に安い値段でサンリオSF文庫などが落札されていく。土田さんが強気で落されている姿が印象的でした。ぼくが競って落したのは『吸血鬼は夜恋をする』(文化出版局)ぐらい。ジュリの短編集は強気に落せばよかったかなぁ……。全体として「オークション参加者に、欲しいものが行き渡っていて、持っていない人がいない」ような感じだったので、点としては高くなった本もあれば、まったく高くならなかった本(競合しなかった本)もあったという感じでした。落札したいと思っている人にとっては非常においしいオークションだったと言えましょう。しかし開始時刻が遅かったこともあって、イマイチみなさんパワー切れでオークション全体として盛り上がりに欠けたのではないかと思ったのでした。牧さんの司会は歯切れがよくて、いつ見てもうまいなぁと思ったのでした。

 朝、加藤逸人さんやMAYさん、ぴぱさんらを誘ってルノワールでお食事。加藤さんとは洋書を早く読むコツや、英語を含む語学に対する加藤さんの方法論などを伺い、非常に勉強になりました。長い間、お話できてとても楽しかったです>加藤さん。


5月13日

 Yahoo!Auctionで本を落札するときに、1日か数時間前になって最低落札価格を引き上げるのはちょっとやめて欲しいと思ったり。なら、最初からその価格をつけておけばいいのにと思うのだが、結局引き上げた価格だとオークションに参加する人がいなくなるからやれないのだと思う。突然引き上げられても、よっぽど狙っている本でなければぼくは買いません。自分がいくら支払えるかを決めて最近はどこのオークションでも参加することにしているので。

 Hybrid Cityで行われている「洋書を早く読むコツ」について、加藤さんのコメントをまとめてみました。随時追加予定です。この話題に関連した意見交換はのちにまとめるつもりですので、要望等ございましたらご連絡をくださるとありがたいです。

 絶望書店というインターネット古書店がある。ここの古書店は、書痴のご主人によって厳選された本が売られている。ここの本棚は実に面白い。奇妙奇天烈摩訶不思議奇奇怪怪な本が売られている。まさに書痴のための古本屋、探索に絶望したひとのためのオアシスである。「書物とは剣を手に血飛沫を浴びながら戦い獲るもの」というこの一文にご主人の思想が現れていて、どんな古書店かわかるだろう。どういうきっかけで絶望書店さんを知ったのかというと、これまたお世話になっているジグゾーハウスさんからの紹介であった。

 さて一部の人はご存知だと思うが、絶望圏という項目があり、絶望書店さんの過去の名文が読める。(ちなみに当ページの掲示板も山尾悠子さんが書きこんでくださったときに、絶望書店さんからリンクを張っていただいたことがある。それも実は他のページとのリンクを絶望書店さんが初めて当ページにリンクをしてくれたのである。絶望圏1999年2月27日付けの文章「諸氏の注目を乞う!! 」というところにある。)そのなかでも特に衝撃を受けたのが「本とは何ぞ!」の項目である。真摯な思いが綴られたこの文章を読んで、感じるものがある人は多いはずである。第1章と第2章について現在ご主人と意見を交換中であるが、実に刺激的で面白い。ぼくはダブり本を買う理由などを現在主人に説明中である。何らかのコンセンサスが生まれたときに、どういう話をしていたのかを書き記したいと思う。ぜひ一読あれ。(#ご存知の方も多いと思うが、ヒラノマドカさんがダブり本をなぜ私は買うのかということについて、説明されていることを付記しておく。)


5月21日

 Hybrid Cityで行われている「洋書を早く読むコツ」について、加藤さんのコメントを追加。ありがとうございます。

 カーのH・P・Bは300円。でもって初版。文庫版は高いらしいけれども、H・P・B版はどうなのでしょうかね?最近はリサイクル系の古本屋さんに行くとハードカバーの新刊が結構早く出まわっている。こういう光景が続くと新刊でハードカバーを買う気力が萎えてしまう……。


5月28日


5月31日