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買書記
書物の帝国
「最終都市」

2000年9月の買書記---出た、見た、買った!---


 bk1「素晴らしい新世界 〜或いはSFと戯れる日々〜」というまだ手に入るSF本についてのコラムを書かせていただきました。興味のある方はぜひ、ご一読を。


9月3日

 暑くなったり・涼しくなったり変な天候が続いているが、新刊などを購入する。買った場所はブックオフ西五反田店、新刊書店等。しかしRBワンダーは値段が高い。K書房さんの方が全然ましな状態になりつつあるなぁ。倉阪鬼一郎さんと牧野修さんの新刊も買ったが、カバーの質や本の材質が悪すぎる。『屍船』は本体が赤色なので、カバーにべっとりと赤色が……。

 ハヤカワSF文庫カバーの再装版は何冊あるのだろうか?先日エドマンド・クーパーの『アンドロイド』(ハヤカワ文庫SF)のカバーが佐藤道明バージョンのものを拾った。果たして何冊の本がイラストを換えて売り出されたのか?


9月4日

 牧野修『病の世紀』(徳間書店)読了。


9月5日

 以後こちらにどんな本を読み終えたかだけを記しておこうと思う。

 bk1から注文していた本が届く。あとYahoo!オークションで落札した本も届く。


9月6日

 妹尾ゆふ子『竜の哭く谷』(白泉社花丸ノベルズ)読了。


9月7日

 K・W・ジーター『ダークシーカー』(ハヤカワ文庫SF)読了。


9月8日

 所用の後に西五反田のブックオフに寄る。西五反田のブックオフは講談社文庫の古い本が入ったりするので定点観測は欠かせない。あとYahoo!オークションで落札した本も届く。ディックのサンリオを拾ってラッキー!思ったら中身はなんとバローズのペルシダー(ハヤカワ文庫SF)だった……。


9月9日

 渋谷へ所用。帰りに古本屋を4軒覗き、最後に中目黒のブックオフを見る。それなりに買うものはあった。

 リチャード・S・マッケンロー『ソーラー・フェニックス』(ハヤカワ文庫SF)読了。


9月10日

 高瀬彼方『天魔の羅刹兵 一の巻』(講談社NOVELS)読了。戦国時代が好きな人+ロボット好きな人(特にエヴァのファン)に強く勧めたい。南蛮から伝来したあるものが、戦さの手段を革命的に変えたという設定がいい。


9月11日

 松下さんご紹介ありがとうございます&ご購入ありがとうございます。松下さんのホームページは掲示板がないので、日記にて御礼申し上げます。書店では見かけない本もbk1ならさくっと買えるのが魅力的ですね。この本棚の充実ぶりは森山さんの努力の賜物です。

 今だから読んだら新鮮、読んで欲しいと思うSF本は多い。バラード等、もっと再評価されてもよい作家は多いと思うのだが……。

 新刊書店で、文庫を買う。


9月12日

 田中文雄『死者の門』(朝日ソノラマ文庫)読了。ダークファンタジーなのだが、自分の期待とは違った。しかし登場人物が超常現象に対して素直すぎな点がマイナスだったのかもしれない。


9月13日

 秋になったので、去年中断していた天沢退二郎『闇の中のオレンジ』(筑摩書房)を読み終える。闇の存在を書くことに関しては天才的だといえる。グーンの魔法の手下たちに殺される少年・少女たちの母親。母親が殺されることについて、象徴的意味があるように思える。こんな素晴らしい本が入手困難というのは残念だ。


9月14日

 Yahoo!オークション、ブックオフ等で買った本。自転車のパンクを直しついでにふらりと寄ってみた。


9月16日

 某テストの後、神保町→渋谷と移動。ハヤカワ文庫30周年記念で復刊した本を購入する。その後、蒲田のぱらんてぃあの例会に久々に出向く。今後の新刊情報等、山岸さんから伺う。河出から出るアンソロジーは11月上旬に発売だそうだ。楽しみである。

 大信田麗『フェイク!』(幻冬舎)読了。売れないホラー作家が失踪した謎を解き明かすという一見ミステリ風味なのだが、謎の部分が稚拙でつまらない。ミステリ読みではないぼくもすぐに正体が割れてしまい、まったく楽しめなかった。ミステリとして読むと非常に後悔する本だと思う。しかしこの本にも面白さはある。業界の裏側を筒井康隆テイストで書いたことだ。この作風は割と好みだし、もっと派手にやってくれてもいいかなと思った。ただ定価を出してまで読む本ではないと思う。

 瀬川ことび『お葬式』(角川ホラー文庫)読了。うーん、表題作はありきたりすぎてあまり面白くない。まあ、リサイクルは重要だと思うけどね。でも「心地よくざわめくところ」はかなりオススメである。なんというか奇妙な味がある。死の灰と日常とのコントラストが素敵だ。


9月17日

 過労のU-kiさんのお見舞い。その帰りにmutさんたちと夕飯。その際に古本者になってしまった(笑)mutさんから貴重な本をお譲りいただく。どうもありがとうございました。

 エドワード・D・ホック『怪盗ニック登場!』(H・P・B)読了。役に立たない(と思われている)品物を盗むプロ、ニック・ヴェルヴェットものの最初の連作短編集。面白いと思ったのは、盗む品物の価値が人によって違うんだという点。あくまでも「ニックにとっては価値のないもの」でなければならないという点にある。依頼人とニックとの相対的価値の尺度のズレをうまく使った泥棒ミステリだった。あと2冊あるとのことなので、気長に探して読んでみたい。


9月18日

 中目黒のブックオフに寄る。これで集英社ワールドSFは『人間狩り』だけでコンプリートだ。


9月19日

 大学の帰りにブックオフ西五反田店。新刊書店で以下の本も買う。青心社SFシリーズはあと1冊になった。それとハヤカワ文庫FTはこれでコンプリート。

 かんべむさし『俺はロンメルだ』(講談社文庫)読了。経済感覚がしっかり地についたSF作家として評価しているかんべむさしさんの作品はいつ読んでも面白い。表題作と「ならやま評議会」「道程」が印象深い。


9月20日

 Yahoo!オークション、あべの古書店等、街の古本屋で買った本。ちなみにソノラマ海外は50円。古書店の主人が「えっ、これが均一棚にあった?!」と絶句されていた……。


9月21日

 ブックオフ西五反田店、新刊書店、街の古本屋で買った本。徳間デュアル文庫はでかくて中途半端で高い。YAを対象に売ろうとしているのならば、この値段はマイナスポイントになりそう。


9月22日

 Yahoo!オークションで落札した本が届く。半ば諦めていた本だったが、予想価格以下で落札できたのはうれしい。収録内容もなかなかいいので早めに読みたいと思う。

 神林長平『太陽の汗』(ハヤカワ文庫JA)読了。現実認識のズレの書き方がうまい。


9月23日

 久々に中野へ。古書ワタナベをチェックする。店内本だらけになっていて、ますますまずい状態になっていたのが気になる。しかし珍しい本も入荷しているみたいなので、嬉しい。H・P・Bのカーをさっとチェックされて抜いて行った人のを見て、只者ではないと思っていたら二階堂黎人氏だった……。その後久々に大久保を見て家に戻る。しかし新宿古書センターは値段が高い。どうかと思う根付けもあった。

 マルセル・エイメ『第二の顔』(創元推理文庫)読了。『壁抜け男』で評価が高まっているエイメの絶版長編。突然顔が変わってしまった主人公の葛藤を描いたお話。1972年初版という古さにもかかわらず楽しむことができた。物語も面白いのだが、エイメの人間に対する観察が所々に見られて興味深い。機会があればぜひ読んで欲しい。


9月26日

 地下鉄三田線・南北線の二つの駅が開通。東急目黒線との相互乗りいれがスタートした。山手線を使わないで大学に行けるようになった。嬉しい。開通記念とのことで、目黒駅近辺のガイドブックを配っていた。なかなか便利だ。

 松本真人さん、よしだまさしさんから本が届く。あと新刊も購入。さらに古本屋で本を購入。

 筒井康隆『みだれ撃ち涜書ノート』(集英社文庫)読了。むちゃくちゃ面白い!実験小説やマジックリアリズムの紹介が多いが、筒井康隆がいかに幅広い読書をしているのかがわかる。ブックガイドとしても優れているが、読み物としても最高である。筒井康隆がどのような部分に力点を置いて、本を読んでいるのかが伺えておもしろかった。俎上に挙げられた本がメッタ斬りにされていく様は痛快極まりない。ぜひ読んでもらいたい。読むべし。読め!


9月28日

 眞明さんから本が届き、その代金を支払う。さらに大学からの帰り、古本屋にて以下の本を購入。自転車通学はなかなか快適。

 山田正紀『鏡の殺意』(双葉文庫)読了。なんとも奇妙な読後感のあるミステリだった。意外な結末にびっくりしてしまった。こんなミステリも悪くはないと思うがいかがだろうか?ミステリ読みの評価を知りたいと思った。