The Engines of Dawn感想めも


 Paul Cook"The Engines of Dawn"(RoC)読了。とても楽しめました。何百年ものあと、人類はEnamoratiという異星人とファーストコンタクトをし、彼らから大型の恒星間移動宇宙船の知識を得ることになる。ところがこのエンジンの重要な部分の知識は彼らに独占されたままで、徐々に同盟者である人類に不満が溜まっていった。この物語は、恒星間移動宇宙船の一つであるEos大学の宇宙船で起こった事件を描いたハードSF(なのか?)である。主人公のベンはEos大学の物理の講師。最近性欲が衰えてきているのが悩みの種だった(これは大学の学生、教員たちに共通の悩みであった)。そんなある日、ベンの元にEnamorati人がやってくる。彼はAvatkaというカーストに属すEnamorati人で、彼の元に白熊の小熊の死体を持ってくる。彼はある場所でこの小熊の死体を発見したという。彼はベンに小熊の持ち主に届けてくれと依頼して、去っていく。

 ベンは不審に思いながらも個人のページャー(腕章が個々人のいる場所を表示するパーソナルハンディーコンピューター)でベンは持ち主はジュリアという学生だということを知る。彼女に会いにトランスポーターで移動しようとすると、すべての物を分解してしまうというナノマシンが流出するという事故にベンは遭遇してしまう。それは彼の属している物理学部であった。そんな中彼はジュリアに出会い、経緯を説明する。ジュリアは自分の小熊がなぜ死んだのか、憤りながら調査を開始する。そんな中、突然宇宙船のエンジンが爆発し、エンジン交換をしなければならなくなる。なぜエンジンが爆発したのか、ベンはジュリアの調査に協力するために、彼に小熊を渡したAvatkaに会おうとするのだが、彼の姿は認められない。不審に思ったベンとジュリアはAUDITORと呼ばれるEnamoratiと橋渡しをする宗教的権威に会いに行ったのだが、彼らが見てしまったのはEnamoratiの大量の死体だったのだ!果たして彼らはどうして死んだのか?これらの謎が途中の惑星発見の報告、エンジン交換の儀式の謎と共に明らかにされる……。

 とりあえずエンジンがキーになっていて、このエンジンの謎がわかったときぼく自身はぎゃふん!といいたくなりましたね。まさか……(以下略)。そんなわけで、この意外なオチはツボをついています。あと途中のガジェットがとても笑えます。コクピットを管理している責任者が日本の暗殺学校を出ている(笑)とか。しかしひどい話だなぁと。いい人ずらしている奴ほど気をつけろ!というのが教訓なハードSFでしたね。