{モンスター物語}/第3章


森の奥の方にはたくさんのライガー等のモンスターが住んでいる。
その中に「カムイ族」というのもある。
カムイ族はカムイをリーダーとするライガー達の群れだ。
ハウルはアースもカムイ族のメンバーだ。
他にもカムイ族には何匹ものライガーがいる。
そしてリーダーのカムイは真っ白な毛皮をしていた。
ちょうどハウルと同じような感じだ。
恐らくカムイもハウルも同じ種族なのだろう。
カムイは恐ろしく優れた運動能力を持っていた。
カムイ族のメンバーが誰も登れないような
90°近くの急斜面も平気で素早く登ることが出来た。
そしてメンバー全員でやっと動かすことの出来た大岩も
カムイなら1匹でアッというまに動かすことが出来た。
ある夜、メンバー達はカムイ族のよく集まる洞窟の
中の広間に集まっていた。そして今日とってきた
獲物をみんなで食べる。いつも通りだ。

ガサッ!

洞窟の外で物音がした。
「ん?・・・だれだ?・・」
カムイはそういって洞窟の外に様子を見に行った。
数分間、洞窟の中でカムイ族のみんなは
おいしい獲物をがつがつ食べていた。

ガシッ!・・・・ドガッ!!・・・・・ビビビビビビ!

洞窟の外で3回大きな物音がした。最初の2つの音は何かを
殴ったような音だった。そして、最後にした電気のような音は
カムイが何者かに電撃で攻撃したような音だった。
洞窟の中にいたみんなはすぐ洞窟の外に出た。
洞窟から出ても森林の中だし夜なので周囲はよくみえない。
あたりにはカムイの姿は無かった。
カムイの匂いをたよりに近くを探し回った。
すると、わりとすぐカムイは見つかった。
そしてなんと、カムイは近くのロボットのようなものと戦っていた。
紫色の本体と、鋭い刃のついた両手両足。
それはまさしくエンドブリンガーだった。

ビビビビビ!!

カムイが放電した。エンドブリンガーはそれをジャンプしてかわして
そのままパワードハンマーで落下した。それをバック転で回避したカムイは
エンドブリンガーをキックする。
キックはHITしたがそんなことでエンドブリンガーはひるまない。
間合いを取り直し、左手の銃口を開いた。
ハウルもアースもカムイ族のみんなはわけのわからぬまま
カムイに加勢するためエンドブリンガーを囲もうとした。

ガサガサガサガサガサッ!!!!!!

なんと、近くの茂みの中から何体ものヘンガー達が姿を現したのだ。
そのヘンガー達も銃口を開いた。
そして一斉にアームキャノン射撃が始まった。
しかし、ライガー達は得意の反射神経で素早くかわした。
銃弾を受けた者はほとんどいなかった。
カムイは高くジャンプしてエンドブリンガーの近くに
着地し、そのままエンドブリンガーを蹴り飛ばした。
エンドブリンガーは倒れた。しかしまわりにいるヘンガー達が
高速移動でカムイのまわりを取り囲んだ。
しかし、そんなことはカムイには無意味だった。
カムイは素早くの近くのヘンガーを爪で切り裂き
離れたところから放電してその場にいたヘンガー達の
体をショートさせた。そのころ他のライガー達は他のヘンガー達と
必死に戦っていた。カムイの放電に耐えたエンドブリンガーは
カムイの連続攻撃を跳躍してかわし少し間合いを取ってアイショットで
カムイを攻撃した。アイショットをかわしきれず倒れた
カムイは近くにいたヘンガー達の連続キックも喰らってしまった。
しかしカムイはジャンプしていったん離れた場所に向かい
態勢をたてなおしてからブリザードで近くのヘンガーを
一気に攻撃した。しかし、そのころ大量のヘンガー達の
攻撃により何体ものライガー達が血を流して倒れていた。
ヘンガーも、次々に壊れていた。
戦いは長い間続いた。
エンドブリンガーと数体のヘンガー以外を除いてヘンガー軍団
は全滅した。しかし、カムイ族のライガー達も、何体かのライガー
が死んでしまっていた。ハウルとアースはかろうじて意識があったものの
動いたり戦ったり出来る状態では無かった。
この無防備な状態の所にヘンガー達からの攻撃を喰らったら
ひとたまりもない。しかしヘンガー達は攻撃を止めた。

ピー・・・ポー・・・ピピー・・・ポポーー!

エンドブリンガーが他のヘンガー達に信号を送った。
そして向きを換え、高速移動用の車輪を出して逃げようとした。
「逃がすかっ!」
カムイがいった。
カムイが必死に追い掛けるがエンドブリンガーと
数体のヘンガー達は森の奥に姿を消していた。
それでもカムイはどんどん走り、ついにハウルやアースの視界から消えた。
ハウルとアースは動けない上体だったのでただ呆然と見ていた。
まだ体力のある数頭のライガー達はカムイと一緒にエンドブリンガー
を追うため走っていった。そしてさらにしばらくすると
その数頭のライガー達もハウルとアースの視界から消えた。
ハウルとアースは体中から大量出血していた。
「うぐっ・・・!!!」
とにかくひたすら傷が痛い。なぜエンドブリンガーが
カムイ族を襲ったのか?・・・・とか、考えている余裕はないほど
体中に激痛が走る。そのうちにだんだん意識が薄くなっていき・・・
ハウルとアースは、倒れたまま気を失った。

それからしばらくしてなんとかアースが気絶から復帰した。
しばらくして・・・・といっても気絶していたので
どのぐらい気を失っていたのかは分からない。
しかし、辺りが明るい。小鳥の囀りも聞こえる。
朝だということだけは分かった。最低でも一晩、もしかしたら
何日間も気絶していたのかもしれない。
アースは倒れたまま近くで気絶しているハウルを
ちょんちょんとつついた。それでもハウルは気づかない。
そこで少し強くハウルをゆすると、ハウルも意識を取り戻した。
傷の痛みはまだかなり大きいが、それでもずいぶんマシだ。
ハウルとアースが怪我している部分をよく見てみると
思ったほど傷は深く無かった。近くを見渡すとハウルとアース以外に
生き残っているライガーはいないようだ。
「カムイはどこにいったんだろ・・・・」
ハウルがつぶやいた。辺りにはまだ血のにおいがする。
おかげでカムイのにおいはまったくわからない。
「はあ・・・やれやれ。全くにおわないよ。
まあ、傷が痛いからどっちにしろ今は無理だけど。」
アースがいった。
ハウルとアースは、傷がある程度回復するまでは
しばらく休み、それからじっくりとカムイを捜すことにした。
<つづく>
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