{ゴースト物語}/第5章


(4章の続き)、イヴは、ガレキをどけつつ事情を話し始めた。
「さっき、街で畑仕事をしてたの。すると、ゴオォォォーッという音がした。
3丁目の方に、すごい真っ黒のかたまりがある。なにかな?と思ってよく見ると
竜に形をしてた・・・およよ?」その時軽い地震が起きた。グラグラグラグラ。
気にせずに、イヴは話しつづけた。
「竜は、大きく跳びあがり、口から猛烈に火炎を吐いた。
それは、街の北半分を焼き尽くした。しかも・・黒いはねを勢いよくはばたかせた。
ものすごい突風が、街の南半分に直撃して街は吹っ飛んだ。・・・あら?」
ガレキの下にいた半透明のスケゾーが出てきた。イヴとけっこう仲が良い。
「ふぅ、助かった。・・・ん?」すると別の場所からまた助けて!と声がする。
「なかなか、ガレキをどける作業は終わりそうに無いな。」と、リーフがいった。
「そういえば、あなた、どこから来たの?キロハ村・・?」
「うん。村に人を呼んでこよう。ちょっと待っててね!」
リーフはそういうと、キロハ村へ急いだ。タッタッタッタッタッ(走る音)。
ゴヅコツした岩山を走っていく。向こうの方に、村の門が見えてきた。急ごう!
・・にしても、竜が出てきたとしてもあんなにひどく街が壊れるのかな・・・?
すごかったよな〜・・・マジポンやもみぢはどうしてるだろう?
門に入った。門にある時計は9:45だった。おきてから、まだ45分したたっていない
のか・・・カメンワームは、門番のクセにグーグー寝ていた。コイツが寝てる時は何をしても
おきないということを、リーフは知っていたので起こさなかった。
この前、がんばって覚えた超大声の技を4連発でかけたが、カメンワームは全然
おきないし、周りのモンスターに「うるさい!!」と注意された・・・。
カメンワームの横を通り過ぎて、村に入っていった。そして、叫んだ!
「おーい!4丁目が!壊れてるぞ!竜だ、竜!!」と、わけのわからない叫び声を
あげた。村のモンスターはリーフを信用していたので、すなおに「いかなきゃ!」
と4丁目に走る。もちろん、マジポンともみぢ、ロボも4丁目へ行っている。
タッタカタッタカタッ(これも走る音)。4丁目につくと、そこらじゅうから
「助けて」「掘り出して〜」「痛いよ〜、遺体になるよ〜」などと声がしている。
村のモンスターはみんなで頑張って掘り出していた。タンカを使って、怪我人(ほり出されたモンスターの
半分ぐらいが怪我をしていた)をキロハ村へ連れていっているモンスターもいる。
残念だが、死人(モンスターだが)もいた。リーフは近くを歩き、マジポン達を探していた。
この街は1〜5丁目まである。1、2丁目は突風で吹き飛ばされて(おそらく竜の
ウィングカッターだろう)いた。3、4丁目は竜の火炎で焼き尽くされている。
多分、竜のジャンプブレスの技だろう。5丁目は、それほど被害にはなっていない。
・・・・・・おや?あれは・・・・もみぢとロボだ!
「やあ!・・・マジポンは?」
「ポッポがどっかいっちゃったから探してるけど?」
「ふ〜ん。いや〜、大変なことになっちゃったな〜」
警察や新聞社のモンスターも来ていた。新聞記者のゲルがブツブツ言っていた。
「今日の夕刊の一面記事はこれかな?・・・でも、セキトバの大震災のことも
一面に載せたいぐらいのすごい記事だよな〜」
・・・・??・・・セキトバで地震が起こった?ついさっきの軽い地震はその振動が
ここまで伝わったのか?・・あ、マジポンだ!マジポンがこっちへ来た。
「どうしようかな・・・ポッポが全然見当たらないんだ・・・」という。
「一番、最後に見たのはいつだった?」と、もみぢがたずねた。
「たしか・・・リーフが4丁目のことを教えてくれた後、すぐに駆けつけて・・
・・・うん、たしかに途中までいた。岩山あたりかなぁ・・・?」
「岩山のマーブル達に狙われたのかも・・・」と、ロボが不気味にいった。
「ヒィエェェェェ!」マジポンが絶叫を上げた。
「いや、冗談だよ・・・まさかね。どうしても見つからなかったら、新聞広告を・・」
「そうだね。この騒動が終わったら、またもういちど探してみよう。」
まわりで、何人もが埋まったモンスターを掘り出している。
イヴは、警察からいろいろとたずねられていた。
「私にもよく分からないんですけど、ものすごい真っ黒な竜でした。」とイヴが答える。
「ふむふむ。そいつが火炎と突風で街をぶちこわしたんだな?」
「はぁ・・ま、そういうことです。」 「そうか。それでは、君を殺人容疑で逮捕する!」
「は?」
「なんていうのは冗談だ。」
といって、警察は手帳に何かを書きながら去っていった。
おちゃめな警察だが、村のモンスターの中では人気が無い。
どこからか、マイクを使った大きな声がした。
「この街をさらに北へいったところにあるイリホという野生モンスター都市から
自衛隊が来て、この自衛隊がガレキをどけてモンスターを掘り出す作業を
してくださることとなりました。キロハ村のみなさん、ガレキを掘るのを止め、
村へかえって休んでください・・・」ということだった。
「じゃ、村に帰ろう!!!!!!!」
4人は村へ帰って行く。もちろん、キロハ村のほかのモンスター達も同じだ。
「ふぅ。この村も、あの街も・・・・大変なことになってしまったな・・・」
マジポンがそういった。「でも・・・ポッポを探さないとなあ・・・」
「探さないとね。でも、ちょっと疲れちゃったよ〜・・・」と、もみぢは言う。
「僕は、すぐにポッポを探しに行く。みんなも、休憩したら手伝ってよ・・・」
マジポンはそういって岩山のほうへいった。
「いっちゃったね・・・・」ロボがつぶやいた。
「僕は、なんか飲んでから探すのを手伝いに行こう。」と、リーフがいった。
「そうだね。喉、乾いちゃった。」・・・3人は各自の家で飲み物をのみ、
少しベッドで休んだ。マーブルと戦った直後よりしマシだが、結構疲れている。
壊れている町など、残酷なものを見ると疲労が激しくなるようだ・・・
リーフ、もみぢ、ロボの3人もポッポを探しに岩山へ向かった。
少し進むと。マジポン以外の3人は同じところでばったりと会った。
「おやおや・・・また会ったね。そう簡単に見つかりそうもないけど」
「それにしても、マジポンはどこだろ?マジポンもポッポも、もう少し探そう!」
3人は、それぞれ別々の方向へ、探しに行った。
ロボは、必殺突進技を使ってズンズン突き進んでいった。
う〜ん・・・いないなぁ・・近くに、大きな岩があった。登ってみよっと。
けっこういい眺めだ。頂上に立ったらもっといいながめだろうけど、マーブルがいるかも
しれないから、気を付けないと・・・・ロボはあたりを見回した。
あ・・・あれは、リーフ・・・・あっちがわにいるのはもみぢだな?
ロボは、岩から降りてまたポッポを探すためにテクテクと歩く。テクテクテクテク・・
同じようなことをリーフももみぢもやっていた。もみぢは、岩山の3つの頂上の中の
とがった岩場へ行ってみることにした。よいしょ、よいしょ・・・・・・・
一番とがっている大きな岩のてっぺんに登った。
登り終えると、歩いているリーフとロボが見える。マジポンはどこかなぁ・・・
「フニャア」・・・おや?なんか声がしたぞ・・・・もみぢは岩の下を見下ろした。
下にいたのはちっちゃなスエゾーが1匹。非常に小さく、体長は5cmぐらい。
「フニャア・・・」スエゾーは少しずつ岩のてっぺんのもみぢのいるところへ登ってきた。
「かわいいな・・・」もみぢはスエゾーをなでた。「フニャア・・・・」
・・・と、声を出す。すると、下のほうから「フニャア」「フニャア」!
「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」
「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」
下にはものすごい数の、小さいスエゾーがいた。「フニャア」「フニャア」・・
「うわ・・・なんか気持ち悪い・・・」と、もみぢはつぶやいた。
「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」
スエゾー達は、えっさ、ほいさと岩の上に登ってきた。100匹ぐらいいるか?
「た・・・大変だ・・なんだ、このスエゾーは・・・・?」
「フニャア」「フニャア」スエゾー達はもみぢの周りを輪のように囲んだ。
「フニャア」「フニャア」・・・スエゾー達は、輪を少しずつ縮めていった。
「フニャア」「フニャア」・・・そして・・・パシッ!パシッ!パシッ!
突然、全てのスエゾーがしっぽを使ってもみぢのあらゆるところを叩いてきた。
「わわーっ!」・・・もみぢは、必死にスエゾーをつかんで岩の下へ放り投げた。
だが、あっという間にスエゾーは岩の上へ上がったくる。「フニャア」「フニャア」「フニャア」
「こうなったら・・!」もみぢは、岩からしたへ飛び降りた!!!ズシン!!!!
「あいたたた・・・」・・・そんな事を行っている場合ではなかった。
スエゾー達は超スピードで追い掛けてくる。「フニャア」「フニャア」
「シッシッ!おらぁ、花粉!!!!」・・・パン、パパン!
スエゾーは、そのとたんに逃げ出した。もみぢはため息をついて
別の方向へ走っていく。すると、すぐにまたスエゾー達が追い掛けてきた。
「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」
「またくる気か?たぁ!もういっちょ花粉!」
パン、パパン!!!前と全く同じ結果になった。スエゾー達は逃げていくが
しばらくすると、また追い掛けてくるのだ。「フニャア」・・と鳴き声がする。
「これじゃ、いつまでたってもキリがない。みんなのいるところへ急ごう・・」
もみぢは、全速力で走った。なんで、こんなちっちゃいスエゾーがこんなスピードを
出せるんだ?・・・バタッ!!!!もみぢは、石につまづいて前のめりに倒れた。
「しまった!!!!」スエゾー達が・・・・・
「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」「フニャア」
スエゾーは、容赦なくしっぽ攻撃してくる・・・・足が・・・・・
「痛い・・・・・」ちっちゃいスエゾーの攻撃でも、数が多いとものすごい
攻撃になる。「フニャア」「フニャア」・・・体中に激痛が走る。
「だれか・・・・・助けてくれ・・・・」そういうと、もみぢはあまりの痛さ、そして
気持ち悪さに気を失ってしまった。
<つづく>
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