{モンスター物語}/第7章
洞窟の中の広間にペッチャとアッシュが入っていった。
「さっき、君が寝てたところより数倍大きいんじゃ。」
「へぇー・・・すごいなぁ・・・」
「はははは・・・」
アッシュは近くの土の地面に座った。
ペッチャもそのそばに座った。
「この近くの地図を書いてやろうか・・」
アッシュはそういって近くの植物の枝をポキッと
折って、それを使って地面に地図を描いていった。
「・・・・・・・・・・できたぞい」
「・・・どれどれ・・・」
┌─────────┐
│ ┃ │
│@━━┫ │
│ ┃ │
│ A │
│ ┃ │
│ ┃ ┃ │
│ ━━┻━━┫ │
│ ┃ │
│ ━━━╋━━│
│ ┃ │
│ B │
└─────────┘
ペッチャはアッシュが描いた地図を見た。
「これが、さっき君が怪我して寝てたところ。」
そういってアッシュが、地図の上のAを見せた。
「ふーん。ここかぁ・・・」
「そして、ここがBの部分なんじゃ」
「へぇ〜」
ペッチャは考えた。
とすると、一番最初にわたしが意識を取り戻したのが
@のところか・・・。で、T字路を左に行って戻って
右に行って、そしてAに着いたんだ・・・
ということをアッシュに言おうかと思ったが
めんどくさいのでペッチャは止めた。
「ちなみに@の広間にはこれといったものは何も無いんじゃ」
アッシュがいった。ペッチャはもう知っていたが。
「・・・ねぇ、洞窟はこれだけなの?」
「は・・ま、まさか。もっと、広いぞい。」
「もっと広いんだ・・・出口は・・?」
「まあ、あわてずに・・・・この広間から、いろんな
ところへ行けるんじゃよ。」
┌─────────┐
│ B │
│ ┃ │
│ D━━╋━━C │
│ ┃ │
│ ┣━━ │
│ ┃ │
│ E │
└─────────┘
「これが、さっきの地図の続きじゃ」
「ふ〜ん・・・」
「Cの所はただの小さな広場じゃ」
「なぁ〜んだ。」
「Dのところから、海に出れる。」
「・・は?・・・出口なの?」
「・・というかここは海底なんじゃ。」
「え〜?海底なの?」
「このBの広場から、CとかDとかに続く
通路を進むたびにどんどん上に上がっていく。」
「・・・・・・・・・」
「そして、海面より少し低い場所に出れる。
ここは、岸にある高い崖の中の洞窟なんじゃ。」
「で、外はどんな様子なの?」
「いやあ、わしたちはあんまり外に出ないからの〜」
「ふ〜ん。」
「・・・・・・・・・」
「ねぇ、ここってどんな生物が住んでるの?」
「わしがいるぞ。」
「その他には?」
「君がいる。」
「その他には?」
「いろんなヤツが住んどるよ」
「どんな?」
「洞窟周辺に住むモンスターたちはよく、
この場所、Bの広間に集まる。」
アッシュは当たりを見回した。
「Bの広間って・・・ここのことでしょ?」
「そうじゃ。そのへんを探せば、他のヤツらと
すぐ会えるとおもうぞい。」
「へぇ、会ってみたいな。」
「なんじゃ、わしはここでゆっくりしたいのに。
まぁ、いいか。どれ、会いに行こうではないか」
アッシュが立ち上がって歩き始めた。
ペッチャも着いていった。
「だれかいないかのぉ〜・・・」
緑の洞窟の広間を歩いて行く。
突如、近くから聞きなれない声がした。
「あーぁ。なかなか釣れないなーー。」
どんなモンスターだろう・・・
「やぁ。こんにちは〜!!」
と、アッシュが声をかけた。
「ん?・・・あ、アッシュかいなぁ?」
「そうじゃい。」
川のほとりで1匹のモンスターが釣りをしている。
「2時間ぐらいねばってるのにまだ0匹だよ、やれやれ」
釣りをしているのは紫色のゲル、パー・プリンだった。
「ん?・・・だれだい、その人」
パー・プリンはペッチャの方を向いた。
「こいつは、ペッチャとかいうヤツじゃ」
アッシュが代わりに返事した。なんだ、こいつ。
「はぁ、ペッチャです、よろしく〜!」
「やぁ、ところで君、どこから来たの?」
「それが分からなくて・・気づいたらここのいたの」
「そうかそうか。で、君、名前は?」
「は?・・・だからペッチャだってば。」
「ふん、それは初耳だ。」
「うそつけ。さっき名乗ったじゃない!」
「それはそれは。で、君、どこから来たの・・」
「・・・・・」
すると、アッシュが口をはさんだ。
「このパー・プリンは物忘れがひどいから
何を言っても無駄なんじゃ」
「ふ〜ん・・・」
なかなか変な生物だ。
<つづく>
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