{モンスター物語}/第8章


「んん・・・・うぅ・・うんん?」
気絶していたマジポンは意識を取り戻した。
「・・・あら?・・・ここは?」
「オヤ?・・気付イタノ?」
近くに金属の貝殻生物がいた。
こいつの名前は、え〜と・・・
しかし、マジポンは思い出せない。
「ごき隊長!まじぽんガ立ちナオッタ」
貝殻は叫んだ。
マジポンはベッドで休んでいたようだ。
建築物のようなもの中にいるようで、
まわりの床、天井、壁などはすべてピカピカの
銀色の金属だった。天井には明かりがたくさんある。
「ここって・・・もしや・・・UFOの中?」
「ソノトオリ!!」
「わ!?」
いつのまにか近くにゴキが来ていた。
「ドウ、快適デショ・・?」
「えぇ、はぁ、まぁ・・」
「まじぽんノ体ノ調子、ドウ?」
「んー、別にー・・・」
マジポンはゴキに電撃を喰らったのを思いだした。
というか、なんで自分は忘れていたんだ・・
「電撃、痛カッタ?」
「うん、すっっーーごく痛かったよ!」
「ゴメンゴメン。アレ、コウハザン。」
「こうはざん?」
「漢字デ書クト、光波残」
「なんじゃ、そりゃ?」
「光波ノ残ガ、光波残ダ」
「それじゃ、説明になってないよ」
「ヤレヤレ。コレダカラ、知能れべるノ低い
地球人ハだめダヨ」
「なんだと!?」
「マアマア、落チ着イテ。」
「原因はゴキだろーが。」
「ソレヨリ、UFOノ中、散歩スルカ?」
「そうだなあ。まったく飛んだ目にあったよ」
「??・・・何ガ?」
「なんでもない」
マジポンはベッドが立ちあがった。
あんなにひどい電撃(光波残?)を喰らったっていうのに
体がぜんぜん痛まない。多分、宇宙人たちのだれかが
高度な技術でなにかをやったんだろうな・・・
「機械、触ッチャだめダヨ」
ゴキが注意した。
マジポンは初めから触ろうとは思わなかったが。
ゴキは、スタスタと歩いて金属製の椅子に座った。
ゴキの座った椅子の前の机には意味不明な画面や機械
がたくさんならんでいる。
早く、このUFOからでないと・・・
マジポンは近くを歩いてみた。
さっき会った金属の貝殻がいた。
ええと、そうだ、メタルヒットとかいう名前だったっけ?
「ハ〜イ、まじぽん、ゴキゲンヨウ!」
「はぁ、こんにちは。」
「ワタシ忙シイカラ、バイバイ!」
メタルヒットはUFOの銀色のドアを開けて別の部屋に
入っていった。マジポンは別の方向へ歩いて行った。
「ヤァ、まじぽん・・・」
とつぜん、違う方向から声がした。
「ん?」
シーナヘだった。ピコピコ光る瞳が不気味だ。
「こんちは〜。」
マジポンはシーナヘのそばへ行く。
シーナヘの近くにはいくつものボタンがあるパネルと
モニターが1つあった。モニターには何も映っていなかった。
ボタンはたくさんあり、1〜408までの番号が振ってある。
「・・・・・・」
「ナニカ、見タイ?・・・図鑑ダヨ・・・」
「えぇ?・・・これがぁ?」
「ぼたんヲ押シテゴラン。」
シーナヘの言う通り、マジポンは近くの241のボタンを押した。
ピーッ!
機械音がした。
パチッ!
モニターの電源が入ったようだ。
「・・・・ん?」
モニターに何かが映し出された。

【No.241−−−−ビンチョー(Cinder Bird)
血統:ビンチョー=ヒノトリ×???
好物:マッチ、パパス杉の丸太、ランプ
火山で、噴火の時に墨につつまれ体が真っ黒になったという
噂があるが、実際は通常より激しくヒノトリの皮膚の表面
だけが燃え尽きただけだ。内面は燃え続けている。】

モニターには文字と、モンスターの画像が映し出される。
「ふ〜ん。面白い図鑑だなぁ。」
マジポンはとなりの242のボタンを押した。

【No.242−−−−ゴースト(Ghost)
血統:ゴースト=ゴースト×ゴースト
好物:お線香、お花、コロン、バリアメ、ステッキ、饅頭、シルクハット
死んだモンスターが円盤石を乗っ取って生まれてとても言われるが、
ある科学者がウケを狙い、高度な合成技術によってゴーストを
創り上げたとも言われる。真相は解明されていない。】

「なんだよ、これ。僕じゃないか。」
「全テノ、もんすたーでーたガ入ッテイマスカラネ。」
「ふむふむ。」

今度は、ちょっと離れた304を押してみた。

【No.304−−−−エコスライム(Chloro Jell)
血統:エコスライム=ゲル×プラント
好物:トーレスの水、お花、岩石アメ、蓄音機、ゼリーもどき、パパス氷
葉緑素の入っているゲルで光合成も出来る。ヨイモンのはずだが
近年は、エコスライムが闇の支配者となり、凶暴化して
人々を襲うことがあるので一応の注意が必要。】

「もっといっぱい見てみようかな。今度は、317・・・」

【No.317−−−−スカシガイ(Clear Shell)
血統:スカシガイ=ナイトン×ゲル
好物:オキアミ、トーレスの水、サカナもどき、円盤石もり
カラ以外は、水中では完全に見えなくなってしまう。また、
外見的に似ていないでもないのだが、メタルシェルという
モンスターに間違えられることがある。】

マジポンは図鑑を読むのに夢中になってしまった・・・
<つづく>
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